上の二枚の写真は杉並都税事務所の建物で、左側は青梅街道から、右側は裏の住宅街(成田東5丁目)から写したものです。
 私の事務所はこの都税事務所の真正面にあり、お互い窓越しに良く見える場所です。現在はアスベスト対策工事のため、一時的に旧・都立永福高校に移転しており、ゴールデンウィークを利用して南阿佐ヶ谷に戻ってくる予定です。
 ちなみに、都税事務所は23区ごとに一ヶ所、三多摩では八王子と立川にあります。責任者の所長の職位は「部長」で、本庁では「主税局」というセクションが統括しています。
 都税事務所ですから、当然に都税に関する税目を扱っているのですが、ここにも「東京(都)」の特殊性があります。代表的なものとしては、「固定資産税(土地・家屋)」です。
 固定資産税は本来、東京都の税金ではありません。市町村の税目であり、ほかの道府県ではすべて市町村の重要な税金です。ここで少しややっこしいのは、同じ東京の自治体でも、23区以外(三多摩や島嶼)では市町村が集め、貴重な住民サービスの原資になっていることです。
 じゃー、23区は本来の自主財源を東京都に持っていかれ、損をしてしまうことになってしまう、と思われるでしょうが、逆に市区町村の事務(行政サービス)を東京都が担当しています。
 いくつかあるのですが、代表的なものとしては、消防・救急(東京消防庁)や上・下水道(水道局・下水道局)などです。これらの事業は一般的には、市町村の仕事ですが、東京では「都」が行っています。
 さらに入り組んでいるのですが、区民税の法人分も東京都が収納しています。ところが、固定資産税や区民税法人分のすべてが東京都の税金かといえば、そうではなく、一定の配分で23区(52%)と東京都(48%)が分けています。もちろん、区の“取り分”も均一に23分割しているのではなく、難解な方程式に基づいて分配しているのです。
 ものすごく分かりづらいですね。実はここに現在の「都区財政調整制度」の問題点があるわけです。私は昨年の10月27日に開催された都議会・財政委員会で以下のように発言しました。少し長くなりますが引用します。

 「毎日の生活の中で、私たちは特段、都民であるのか、あるいは区民であるかということを意識して生活をしているわけではありませんし、また一昨日、多くの方が給料日でありましたけれども、その給与明細の控除欄のところに所得税があって、その次に地方税、あるいは住民税の項目があります。これは合算で書いてありますけれども、自分が支払っている税金がどのくらい都税であって、どのくらい区税であるのか、おおむね区税が四分の三、都税が四分の一程度だと聞いたことがありますけれども、都に幾ら、区に幾らということは、よい悪いは別といたしまして、余り考えていないと思います。
 清掃移管の際にも、平成十二年、先ほどからも話をいたしましたけれども、住民の盛り上がりということは、正直申し上げて、私も当時区議会議員として活動しておりましたけれども、そんなにはありませんでした。
 要は、極端に申し上げれば、例えば住民の皆さんが出したごみ、それを東京都が持っていっても、それから二十三区、私の地元で申し上げれば杉並区が持っていっても、それは環境問題に配慮をしながら最終の処理処分まで含めて適切に処理をされていれば、どちらでもいいという部分も私はあると思います。
 しかし、その中で、より身近な仕事は、より身近な自治体が担当する。つまり東京都の清掃局から各区のセクションが担当すると。このことによって、利便性が確かに向上したわけですね。例えば杉並区で申し上げれば、ごみの夜間収集あるいは高齢者に対する触れ合い収集というものですね。
 大変失礼ですけれども、今はありませんけれども、東京都の清掃局がいまだにそのごみの収集をやっていたならば、こういった小回りのきく、住民にとって利便性のある政策というのは、多分ですよ、多分できなかった。机上のプランニングぐらいはするかもしれませんけれども、それを実施に移すということはできなかったと思います。だからこそ、これから本質的な意味での地方分権、地方自治の拡大というものが必要だと思います」

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1月31日(火曜日) 杉並都税事務所