7月1日(金曜日) がん〜医療現場から学ぶ
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 6月30日木曜日、都議会民主党がんプロジェクトチーム(通称 がんPT)の勉強会が開かれました。講師に東京大学医学部呼吸器内科の後藤悌先生(写真の右端の方)をお迎えし、「そもそもがんって何なの?」という素朴な疑問から「がんの種類」、「治療法」など詳しくご説明いただきました。
 発がんの原因には、「自然に生じるDNA複製エラー」があり、DNAの複製は10億回に1回エラーがあるそうです。詳細はここですべて述べられないので割愛しますが、私たちは1日にかなりの数のがんを作っていますが、それらは通常、警察の役割をするような物質により殺されてしまうそうです。自分の体の中で毎日エラーによるがんがつくられているということは正直驚きでした。
 
もうひとつ驚いたのが、同じ肺がんでも人間の顔の数同様、同じがんはないということです。ですから治療法もドクターの過去の経験や文献などから最大の効果が得られる方法を選ぶそうです。先生がおっしゃるには、マスコミで、たまたま肺がんのAさんに効いた薬をあたかも皆に効くようにいうのは間違いだとおっしゃっていました。
 また、アメリカでは医学的アルゴリズムがしっかりしており、ドクターはそのやり方に概ねのっとって治療していれば、仮に裁判になっても負けない仕組みができているそうです。しかし、日本はそれがないため医師も少々過剰な医療を提供しがちになり、また患者もいろいろな要求をしてくることになるそうです。人、モノ、金をどのように分配するか、このような指標も今後重要な視点なってくるだろうとのことでした。
 生死にかかわる疾患であるため、がんは非常に不安を抱かせる病ではあるので、「いのち」とは何か教育する必要もあると先生はおっしゃっていました。先生は言葉にはだされませんでしたが、ひとの命は永遠ではなく、いつか死んでいくものだという死生観というか人生観をもつこともがん治療には必要であるのではないかとおっしゃっていたように思いました。
 お金が潤沢にあって、医師が患者の同意を得られれば、ためしてあげたいことはきっと多くあると思います。しかし、昨今、保険診療だけでは病院をやっていくことは難しい状況の中で、医師がためせることに限りがあるのだろうと推察しました。
 まだまだ多くのご示唆をいただいたのですが、この辺にしようと思います。がんの治療については、放射線治療、抗がん剤治療などについてくわしくご説明いただきましたが、新薬とか新治療法を確立するための研究はどのようになっているのか、伺う時間がありませんでした。次回ぜひそのあたりも伺いたいと思いました。