9月27日(木曜日) デモで驚いた二つのこと
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 中国国内各地で繰り広げられたデモ(一部は暴動)もようやく鎮静化しました。
 私がこのデモなどをテレビで見て驚いたことのひとつは、毛沢東主席の肖像写真が登場したことです。もっとも、デモが先鋭化してきた18日前はその数もかなり増えていましたので、それは“初期”のころの思いです。
 さて、中国での毛沢東の評価は“功績7割・罪過3割”で公式に確定していますが、天安門広場前には巨大な肖像画(写真)があり、遺体のある記念館は行列が続いています。
 しかし、現在の共産党中央の多くは彼の復活を望んでいるとは思えません。これは、改革派はもちろんのこと、保守派と呼ばれている左派も本音では同様でしょう。つまり、毛沢東を政治的に利用している少なくない勢力があるということです。
 もうひとつは、深セン市の共産党委員会にデモ隊が押し寄せたことです。申し上げるまでもなく、中国での共産党は絶対的な存在で、政府(国務院)も、軍隊も、警察も、検察も、マスコミも、裁判所も、大衆団体も、すべてが共産党の組織の指導の下に動いています。人民解放軍は国家の軍隊ではなく、共産党の軍隊です。
 その共産党委員会に群衆が迫ったのですから驚きました。まして、深セン市は改革開放の象徴的な都市であり、次期中共中央政治局常務委員会入りするだろうと言われている、汪洋が書記を務めている広東省にあります。彼は胡錦濤と同じ共産主義青年団(共青団:団派)出身ですから、なおさら、反対勢力の存在を感じます。
 10月中旬に開催されると報道されている中共第18回党大会の日程も発表されていません。各派閥などの強烈な権力闘争が現在でも行われているのでしょうか。
 歴史的にも国際法的にも尖閣諸島が日本の領土であることは事実ですが、国有化の時期が党内での権力争いなどに影響を及ぼしたようです。指導者にとっても想定外だったのでしょう。