安倍首相はなぜ解釈改憲なのか

IMG_1805政府、連立与党(自民党・公明党)が集団的自衛権の行使を閣議決定したことで、20本近くあると思われる自衛隊法などの関連法案の審議が国会で行われます。
その時期については、秋の臨時国会とも、来年の通常国会とも報道されていますが、いずれにしろ、衆参両院の真摯な議論を期待したいと思います。
さて、安倍晋三首相は党首討論でも、記者会見でも、「なぜ、憲法を改正しないで、解釈改憲で閣議決定を行い、集団的自衛権を行使するのか」という極めて基本的な、誰もが一番聞いてみたい疑問に答えていません。
また、2回目の首相就任当時には、憲法改正にかなりの意欲を示していましたが、いつの間にか、そのことを自ら封印してしまったようです。せっかく、自民党の最高責任者でもある「総裁」でもあるのに、また、軍法会議や戒厳令をも定めている「憲法草案」を持っているのに、なぜなんでしょうか。
その答えは意外と簡単なようです。お友達が集まって審議した安倍首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」の有識者委員である岡崎久彦さんが言っていました。
この態度が横柄な元タイ大使はマスコミのインタビューに対して、「憲法改正なんてできるわけないでしょう」と怒り顔で答えていました。つまり、この人も安倍首相も本音では96条の規定に基づいて憲法を改正したかったことは間違いないのですが、衆参両院とも(出席者ではなく、総定数の)3分の2以上で発議し、国民の過半数がそれを認めなければならなという条件はさすがにクリアーできないと判断したのでしょう。
圧倒的な与党国会議員を有している現在でも、96条での改正は実質的に不可能ですから、“解釈改憲”という方便を使うことにしたと思われます。
私がそれがすべて良かったのは思いませんが、歴代の内閣が「集団的自衛権は有しているが行使できない」という認識を大きく変更した割には、最高裁の砂川判決や72年政府見解など、突然持ち出しているのもおかしいことです。
そして、私は一部で言われているように、安倍首相が“戦争をする国”を目指しているとは思いません。国家元首(天皇陛下)ではないものの、民主的手続きで選出された内閣総理大臣がそんなことを考えるはずがありません。
ただ、外国で敵と戦って殉職し、国旗に包まれた自衛隊員の棺を見て、羽田空港で涙を流している自分を想像しているのではないでしょうか。そして、その御霊を鎮めるために靖国神社に参拝するのでしょう。文字通り、戦後レジームからの脱却完了です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です