製薬協のリストが凄い

todaibyoin 私はかなり以前から、自分のホームページやブログの冒頭に「勤務医の労働環境の向上を」と載せています。医療問題を扱っている一人として文字通り、そのことが、東京の、日本の医療にとって、勤務医にとって、患者にとって大切と思っているからです。医療現場の第一線で自分の身体さえすり減らし、看護師やコメディカルの皆さんとともに奮闘努力している彼ら、彼女らの職場環境が劣化していれば、良質な医療など提供できるわけがありません。
 さて、日本製薬工業協会(製薬協)「企業活動と医療機関等の関係のガイドライン公開情報」を出していて、製薬協がまとめている各薬品会社のリンクからたどるとそれを見ることができます。
 それで、以前から、A:研究費開発費等、B:学術研究助成費などは公開されていしたが、今年からC:原稿執筆料等が追加になっています。これは、講師謝金、原稿執筆料・監修料、コンサルティング等業務委託費で構成されています。
 具体的にはどの医療機関のどの医師が、どの製薬会社から何回、何に対するお礼(お金)をいくら(金額)もらっているかということになります。しかも所属するセクションや役職まで載っています。これらを閲覧するのはそれぞれの会社によって若干異なっていますが、簡単(じゃない企業もありますが、それほどの問題ではありません)なこちら側の個人情報を送ることにより可能になります。
 私は大学医学部でも同附属病院でも、民間医療機関でも、教授や医師が正当な報酬を受けることに何の問題もないし、それだけを膨らませて面白おかしく報道することはいかがなものかと思っています。
 ただ、同時に「各社が公開している情報を誰かがデータベース化したら、どんなことになるのかな」を想像していました。そうしたら、今月号の雑誌“選択”にそれが書かれていました(選択編集部がデータベース化したということではありません)。
 詳細は省きますが、年間公演回数200回以上で受け取ったお金が3000万円以上の先生方が4名、同100回以上で2500万円以上が7名が実名で載っています。なかなかの猛者ですね。2000万円以上2500円未満が15名、1000万円以上2000万円未満が146名いらっしゃいます。
 そこに書かれているのでお一人だけ名前をあげると、門脇孝さんで1800万円以上の報酬を受け取っていたそうです。この方は写真の東大病院の院長さんで、(多分今でも)日本糖尿病学会の理事長さんでもあり、この分野で彼の名前を知らない方はいません。念のため、私の親戚ではありません(≧∇≦)
 それから、この雑誌には実際に数多くの患者の生命を預かっているこの院長が年間で80回以上の講演などこなせるはずがないと糾弾しています。私にはその辺のことは良く分かりませんが、特に少なくない税金が投入(医学部学生にも莫大な公費が使われています~そのこと自体は当然ですが)されている国公立大学の職員でもある医師が正規のお給料以上のお金を得ていたとするならば、これは社会問題ではないでしょうか。それこそ、いかがなものだということです。ちなみに、この門脇教授には別の疑惑もあると言われています。
 そして、この東京大学医学部や同附属病院は構造的な隠ぺい体質があると知り合いの医療問題を担当する記者が言っていました。そういえば、あの“ノバルティス ファーマ社”の悪質な問題がこの大学で発生したとき、私は同大同学部の教授関係者に「東大は大丈夫?」と聞きました。しばらくして、「そんなに大きなことではなさそう」と答えが返ってきました。その後のことはご承知の通りです。どうも、東大医学部の糖尿、血圧、血液分野は鬼門です。困ったものです。
また、この関係者は「東大教授になるとお給料が減ってしまう」と嬉しそうに嘆いていましたが、それを聞いたある医療法人理事長が、「だったら、受けなければ良いんだよ」と明快に言い切っていました。なるほど(^○^)

 最後になりますが、私が大学を出て就職した流通企業は取引先(メーカーや問屋さん)との食事や贈り物を厳しく禁止していました。民間の場合、会社のルールに従えばそれは“潤滑油”という考え方も否定しませんが、結局のところ、食事代やプレゼントの経費は製品の価格に転嫁され、それを最終的に負担するのはお客様ということになります。まあ、どこに価値観を置くかということですね。

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