戦わずして勝つ!

 国会では相変わらず、ゴミがどうのこうのとか、裏山にキノコやタケノコを取りにいったら逮捕されるとかされないとか、出会い系バーだか売春斡旋所だかと、何を目的として審議をしているのかよく分からないことが多いです。また、「防衛問題にも、北朝鮮のミサイル対策にもしっかり取り組んでいる」とも言っていますが、実際には、野党第一党が「北朝鮮のミサイルは撃墜できるのか?」と素人としか思えない質問すれば、能力がまったく欠如した防衛大臣が「ハイ、撃ち落とせます」とお互いに幼稚な質疑が行われています。こんなことを続けていて誰が一番喜んでいるのかは明らかですね。
 さて、日本海で展開されてた日米共同訓練が終了したようです。異例の大規模なもので、“史上最大の作戦”と言っても良いでしょう。写真はアメリカ海軍の第7艦隊が提供したものですが、手前から、カール・ビンソン海自護衛艦ひゅうがドナルド・レーガンで、空には空自のF15戦闘機、米空母搭載機F/A18戦闘機(ホーネット)が編隊を組んで飛んでいます。もとより、海面下には原子力潜水艦が数隻、静かに同行しているはずです。もの凄い数の巡航ミサイル・トマホークを搭載して。
 ところで、私はとても恥ずかしいことですが、タイトルの戦わず勝つ(原文:百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり)」“孫氏”という人が書いた兵法書と思っていましたが、これは書の名前で、著者は“孫武”という人でした。この諺はビジネスの世界で使われることが多いようですが、専守防衛を国是としているわが国にも当てはまるような気がしますし、今日の写真に集約されているようにも思えます。
 ただ、専守防衛の概念もこれからは、策源地(敵基地)攻撃を含むことも検討すべきと考えます。ミサイル防衛システムがこれほど注目されていることは過去からありませんでしたが、飛んでくる弾道ミサイルをミッドコース・フェイズ(SM-3)ターミナル・フェイズ(PAC-3)で全部を撃ち落とせるわけではありません。ですから、それが発射地点への迎撃も自国と自国民を守るためには必要であれば、専守防衛の外の意味にはならないということです。もちろん、最近はその基地はTEL(輸送起立発射機)のように動きますから、より困難になっていることも間違いありません。国民の皆さんの生命と財産を守ることもさらに難しくなっています。