裏口入学で起こるかもしれないこと

東京都内には島しょを含めて13の保健医療圏があり、詳細は省きますが、それぞれの医療圏でベッドの総数などが定められていますし、救命救急センターが指定されています。例えば、杉並区は中野区、新宿区とともに区西部医療圏を構成しています。

そして、その区西部医療圏の3次救急病院、すなわち、救命救急センターは東京女子医科大学国立国際医療研究センター、それと、裏口入学疑惑が伝えられている東京医科大学の附属病院の3カ所になります。

つまり、杉並区で生命の危機が迫っている患者さんはこれらの附属病院に搬送されます(ただし実際には医療圏の異なる武蔵野日赤杏林大学病院に運ばれるケースも多いです)。ですから、杉並区民の皆さんも東京医大とは縁が深いと言えるでしょう。

とりわけ、3病院の中ではもっとも杉並区に近く、区役所至近の南阿佐ヶ谷駅からは東京医大がある西新宿駅まではわずかに9分ですから、より身近な医療機関になっています。そんな環境での出来事でした。

もちろん、事の真相はまだまだ明らかになっていませんし、今後の特捜部の捜査を待つしかありませんが、私がとても気になっているというか、想像するともの凄く嫌な気分になることが最近になって報道されています。

それは、裏口入学が今から5年以上前までは毎年、行われていたということです。いつから不正行為が始まったのかははっきりしていませんが、少なく見積もって10年前にはやってはいけない操作があったとします。

そうすると、そのときに不正入学した学生は6年間、当該大学で学び、医師国家試験を通り、初期と後期の臨床研修医師研修期間も終了し、第一線で働いている医師ということになります(現在は制度が変更になっています)。

もしものことですが、その裏口入学リストが何らかのルートで表に出てきたとき、東京医大出身の現職医師や関係機関ではかなりの混乱が生じる可能性が高いと思います。あまり考えたくないのですが、全国的に影響が出てくることも予想されます。

なお、医師国家試験での不正はまずありえませんが、「医師として国が免状を与えているのだから」という理屈は成り立たないように思えます。しかし、すでにそれぞれの病院で頑張っている医師がその資格を剥奪されることもあるのでしょうか。

ちなみに、医療問題に精通している弁護士と医療政策が詳しい大学教授にお尋ねしたところ、学生本人がどれだけ自分の入学の経過を知っていたかによるだろうと言われていました。でも、これを遡って検証するのは極めて困難でしょう。

ところで、今回の不祥事について、野党の二人の国会議員が関係しているではとの報道が一部にあるようです。この二人は異なる政党に所属しているそうでが、私は直接的にはもちろん、間接的にもそのようなことはありえないと強く願っています。

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