総統選挙は「盧秀燕」V.S「頼清徳」か!?

なかなか迫力のあるお顔で、選挙中はこれにサングラスを掛けていましたから、ご本人にはとても失礼ながら、何も知らない人がいきなりこれを見たら、どこぞの犯罪者が捕まったときにインタビューを受けているのかなと思ってしまっても無理はありません。

それで、この方こそ、先日に行われた台湾(中華民国)の統一選挙で、南部の高雄市から立候補して当選された「韓國瑜」さんです。当初は泡沫候補と誰も相手にしていませんでしたが、あれよあれよと言う間に人気が急上昇して見事に当選されました。この統一地方選挙で最大の出来事でした。

私も後半の大盛り上がりを見ていて、「そうは言っても、高雄市は民進党(民主進歩党)の金城湯池、超鉄板選挙区だから、最後はグリーンが勝つだろう」と予想していましたので、本当にびっくりしました。特に彼は国民党(中国国民党)の主流でもなく、党内ではちょっと変な人と見られていました。

それから、台湾の地方選挙は日本のそれと異なり、市長・県知事(県長)からわが国では町内会長みたいな選挙まで文字どおり、いっせに行われますし、日本での統一地方選挙は“統一”といっても全体の3割ほどの自治体で議会や長のそれが行われていますが、台湾では100%です。

また、台湾では国民党民進党の二大政党が圧倒的に勢力を有していて、色分けでは前者がブルー、後者がグリーンとなります。もちろん、2つ以外にも政党はありますが、泛藍連盟(国民党系)と泛緑連盟(民進党系)に分類されていて、けっこう分かりやすく、私は両方に友人がいます。

次に全体の結果についてはわが国でも伝えれれているとおりですが、高雄ショックがあまりにも大きかったので、ほかの選挙区が極めてかすんでいまいました。その中で私は台北市長選挙に注目してみました。結果は現職の柯文哲さんが再選を果たしましたが、次点の国民党候補と数千票の僅差でした。

それはそれで台北市民の選択なのですが、この選挙では民進党も候補者を出していて、その票数が本来の実力よりかなり下回っていたのです。つまり、最終局面で民進党は国民党候補を落選させるために、まとまった票を柯Pに回したのではないかということです。

さて、今日のタイトルは実質1年後に迫った総統(大統領)選挙の候補者をどこよりも早く予想してみました。国民党の盧秀燕さんは台中市で民進党から市長の座を奪い返しました。テレビ記者ののち、立法院(一院制の国会)議員を務めた方で、57歳で台中市議のご主人とお二人の息子さんがいらっしゃいます。

一方、民進党の頼清徳さんは現在、行政院長(首相)を務めており、今回の敗北の責任をとって辞任を申し入れましたが、蔡英文総統(民進党主席)に慰留されています。彼は以前から「いつかは総統へ」と期待されていましたので、その流れに無理はありませんし。現職の再選はけっこう厳しいでしょう。

ただ、困ったことに今回の地方選挙でグリーンチームが負けたのははっきりしているのですが、だからといって、ブルーチームが“勝利”したとは言い難いのです。だから、国民党主席の呉敦義さんや最近はすっかり存在感が薄れた朱立倫さんの出番は考えにくいように思えるのです。

もちろん、新高雄市長や無所属の台北市長も選択肢の外にはいないでしょうが、どちらも、ブルーグリーン中枢とそれほど上手くお付き合いしているはいませんので、いわば消去法的に盧秀燕さんと頼清徳さんのお名前を僭越ですが、出させていただきました。今から総統選挙から目が離せませんね。
(タイトルはお二人の敬称を略しています)