4千万人~何をそんなに焦っているのか

もちろん、世界から日本にお客様が来ていただくことはとても良いと思います。昨年12月中旬にはその数が3千万人を突破し、関空だったと思いますが、台湾からお越しになった娘さんとお母さんが3千万人目となり、記念品が送られたと記憶しています。余談ですが、このような場合、例えば、東京ディズニーランドなども同様で、笑顔が素敵なご家族が“偶然”に◯千万人目、◯億人目となります。

さて、政府はその勢いにのるように、2020オリパラ年には4千万人を目指しているのですが、本当にそれで良いのでしょうか。まず、1995年の訪日観光客数は335万人で、それが昨年までに約10倍近くになっています。そして、その間、リーマンショックや東日本大震災があり、減少した時期もありましたが、円安などの追い風もあり、順調と表して異常に数が伸びています。

それで、景気経済はいまいちパッとしない中、それによってもたらされる「インバウンド」効果(あらゆる観光収入など)ばかりが注目され、負の部分は誰もが知っていながら、口に出すのはできる限り避けてきましたし、「民泊」などという百害あって一利なしの施策も行われています。確かにそれらもやむを得ない措置だったのでしょう。

ただ、最近になって「何かおかしいよね」「4千万、4千万って言うけれど、何をそんなに焦っているのかな?」という率直な声が、とりわけ、観光地や周辺で生活をされている普通の皆さんから聞こえてきます。詳しくはこれも報道されるようになってきましたので省略しますが、京都、箱根、鎌倉などは当然、わが国を代表する(あるいはそれに準ずる)観光現場がどのような状況になっているのか、国土交通大臣は分かっているのでしょうか。

つまり、受け入れるインフラ整備(市内バスに住民がすでに乗車できなくなっているなど)がほとんどとは言いませんが、まったく追いついていないので、それは結局、外国人観光客の皆さんにとっても不幸なことです。当局の目標や対応は数を増やすことだけなのかとすら思ってしまいます。わが国が得意とする「おもてなし」など考えることも、そうすることも無理な現状になってしまいました。

このままですと、オーバーツーリズムはますます酷くなりますし、それでなくても、外国人観光客の第一位と二位の国の外交の基本は「反日」であることも心配です。国と国民は違うという考えも理解できますが、中国にはお伝えしているように「国防動員法」と「国家情報法」という身の毛がよだつような法律があり、有事の場合は日本にいる観光客、留学生、駐在員などすべてが中国共産党の指導下に入ります。

インバウンドはとても魅力的に感じますが、長い目で見れば、日本人が自分の国を旅することのほうがGDPへの貢献もすごく高くなります。特定の国を対象に入国数を絞ることはできませんが、ビザの緩和があれば、その逆の強化もあるでしょう。この場合、両国では同じ扱いになりますので、恨みっこなしとなり、国際的にも何の問題もありませんし、そのような対応も考えなくてはいけない時期になっていると思います。昨日から徴収が始まった「国際観光旅客税」(いわゆる出国税)もいいでしょうが、本質的な問題解決にはほど遠いと思います。

なお、今日の写真は成田空港第三ターミナルにあるフードコートです。空港ビルのレストランは美味しいのか、そうでないのか、安いのか高いのか疑問ですが、ここは大勢の観光客でにぎわっています。LCC専用ターミナルはさらに拡大する予定もあるようでが、この傾向は全国的にも広がっていくのでしょう。ただ、安かろう悪かろうになってはいけないと思います。