長妻昭さんの発言が素晴らしい

一週間ほど前に開催された衆議院予算委員会で立憲民主党代表代行の長妻昭さんがとても優れた発言をされています。毎月勤労統計不正問題に関してですが、その部分を以下に紹介します。ちなみに、事の本質は統計に従事する現場の職員が財務省の嫌がらせで減らされてしまい、苦し紛れに手抜きをしてしまったのが原因でしょう。

そもそも、全数調査をしなくても根拠ある数値を示せるように「統計学」があるわけでから、正規な仕組みとして「三分の一にします」と変更していれば、なんの問題もありませんでした。報道機関の内閣支持率調査やビデオリサーチの視聴率調査など、恐ろしいほどサンプル数は少ないのですが、世間的には十分に通用しています。

すみません、前置きが長くなりましたが、長妻さんの発言です。「かつての民主党政権でも不正を把握することができなかった。深く反省するとともに私たちの責任は、与野党を問わず徹底した実態解明を進めると同時に、雇用、労災保険をはじめとする各種給付について正しい支給額をお支払いすることにある。これに全力で取り組んでいく」

民主党政権で厚生労働大臣を務められた長妻代議士の見解がこの問題のすべてを物語っていると言っても良いでしょう。同じ立民で国会対策委員長をしている辻元清美さんが、“歴代の厚労大臣から事情を聞く”みたいなことを言っていましたが、少なくても長妻さんはご自分のことを含めて、問題の本質をしっかりと把握されています。余談ですが、その辻元さんは韓国籍の人から違法な献金を受けていたことが判明しましたが、「直ちに訂正できてよかった」と言っていました。相変わらずとてもユニークな方ですね。

余談ついでですが、最近はめっきり登場する機会がなくなった前原誠司さんは、辻元さんと同じように韓国人から献金をいただいていたことがバレて、外務大臣を辞任して責任を取りました。辻元さんも「人には厳しく、自分には甘い」という政治家として最悪・最低の評判にならないようにされたら良いと思いますが、ブーメランの達人たちは多分、逃げ切るのでしょう。(彼女の違法献金問題は数日先に載せます)

話題を戻します。統計不正問題について、民主党政権で最後の総理大臣をお務めになった、僭越ですが私が尊敬させていただいている野田佳彦さんは「『ボーっと生きてんじゃねーよ!』とお叱りをうけても仕方がありません」とユーモアを交えて猛反省されています。ちなみに、今も現職の国会議員でその前の総理であった菅直人さんはだんまりです。彼らしいですし、残り一人の総理経験者は遠い世界にワープされましたので、失礼ながら評価外です。

しかし、立民の司令塔たちの考え方はちょっと違っているようで、長妻さんと同じ日に質問したほかの議員は、「いい数字を出せという政治的圧力があった」と意気込んでいました。これに対して安倍さんはさすがに、「統計をいじってアベノミクスを良くするなんて、できるはずがない」と猛烈に反論していました。

安倍首相が、「もしも、そんなことがあれば、総理だけではなく国会議員も辞職する!」という答弁を質問者は期待していたのでしょうか。これって、モリ・カケと同じような構図ですが、安倍さんは今回はそこまで踏み込まず、上から目線で恐縮ですが、彼も学習したようです。

それから、この恥ずかしい不祥事が発覚した直後、「通常国会はこれ一色になるぞ!」と言っていた野党幹部がいました。モリ・カケに続いて二匹目のどじょうを狙っていたようですが、何でも政局に持ち込もうという姿勢はいかがなものかと思います。ただ、立民もそのあたりのことは分かっているようで、口では本会議で可決され、衆議院を通過したことを「強行通過させた!」と叫んでいましたが、審議拒否などは一切ありませんでしたし、結局、補正予算はすんなりと成立しました。

だいたい、モリ・カケでは官庁や官僚などの自己保身から来る資料改ざんなどはもってのほかで、到底納得できるものではありませんが、野党はダラダラともの凄く長い間、「安倍総理は絶対に隠しごとをしているぞ!」「それでも何かあるんじゃないか?」「疑われたら、それを晴らすのは疑われた側だ!」などと意味不明の言動を連発していました。でも、結局は安倍さんの関与は何一つとして明らかになりませんでした。こんな状況でも通常国会でもモリ・カケをやると言っているのですから、摩訶不思議な人たちなんだなとつくづく思います。

しかも、この問題が明らかになったあとに実施された世論調査では、安倍政権や自民党の支持率は下がるどころが、上昇していますし、立憲民主党のそれは減少してしまいました。彼ら彼女ら自らの責任ですから仕方ないのですが、そのことで自民党の幹部は、「国民は良く見ている。政局は不安定にはならない」と言っているようです。こちらも思い上がりでいかがなものかと感じています。

一方、立民代表の枝野幸男さんは、「安倍政権に終止符を打ちたいと思っている国民の声を集約して結果に結びつけたい」と敗北した山梨県知事選挙で言っていました。政権を追求しない、与党を叩かない野党に存在意義はまったくありませんし、多少、無理くりでもそれをやるべきでしょうが、こんな現状認識ではほぼ永久に政権交代は再来しないと思います。

その国民の声とは、「自民党や安倍さんが良いとは思わないけど、野党にも期待していない」でしょう。枝野さんはそのことを分かっているのだと思いますが、いずれにしても、「まっとうな政治」とはほど遠い存在です。それを証明することがほかにもありました。通常国会での来年度予算の審議が衆議院の予算委員会で始まっていますが、ここでの初日の野党の一番手の質問はもっとも注目されます。

しかし、予想はしていましたが、立民で質問に立った川内博史さん、大串博志さん、逢坂誠二さんは豚コレラと北方領土をちょっとだけ触れただけで、統計不正調査問題ばかりでした。しかも、やっと出てきた参考人の大西前政策統括官に答弁を求めたのは僅かに7回だけで、自民党からは「拍子抜けしたね。突っ込みが足りなくて残念だよ」と同情されてしまいました。こちらも、「まっとうな政治」とは縁遠い人たちのようです。

そんなことより、衆参同日選挙に備えて候補者の先行を急ぐべきではないでしょうか。参議院の一人区での野党一本化も理解できますが、総選挙も一緒にやられてしまえば、野党は全国で総崩れとなり、安倍さんの国政選挙での勝利が6回連続確定になってしまいます。合わせていえば、その一本化も共産党を混ぜたもののようですから、その段階で少なくない有権者の皆さんは背を向けてしまいます。かと言って、いくつかの選挙区で共産党候補を推すようなことがあれば、これはもう、自殺行為ですね。

なお、参議院での会派人数のてっぺん確保について、国民民主党と立民が激しく争っています。これについて、「与党を利するものだ」との定番的な意見がありますが、私はそうは思いません。「だったら、民主党(民進党)で頑張っていればよかったじゃないか」が皮肉なことに正しく、嫌味ではありませんが、「せっかく別れたのだから、あとは切磋琢磨して、両方とも頑張ってね」でいいでしょう。

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