三つの山口組はどうなるのか

 写真上は神戸市灘区篠原本町にある山口組総本部で、こちら側に玄関があり、人物は組長の司忍(本名・篠田建市)さんです。大阪府警や兵庫県警などのガサ入れはこちらからマル暴の刑事が整然と、ときには当番の組員と言い争いながら入っていきます。

 下の写真は幹部会などが開催されるとき、傘下の二次団体組長の車が出入りする場所です。高性能の監視カメラがたくさんありますね。人物は少し前に府中刑務所での懲役を終えて出所した若頭の高山清司さんです。

 彼は首に持病があり、コルセットを以前から巻いていますが、刑務所では待遇改善を求めていたものの、看守側はなかなか厳しい対応をしていました。ただ、5年間の塀の中での規則正しい生活で身体は回復しているように見えました。

 さて、前置きが長くなりましたが、今後の三つに分裂している六代目山口組(六山)、神戸山口組(神戸)、任侠山口組(任侠)ですが、当分の間は大きな抗争などは起こらないと思います。

 理由は簡単で、兵庫県警や大阪府警、愛知県警など(表向きには各県の公安委員会)が暴力団対策法に基づき、組事務所などが使用できなくなる本命令を出したからです。来年2月までですが、3カ月単位で何回でも延長できます。

 さらに警察が狙っているのは、六山や神戸に対する「特定抗争指定暴力団」です。これに指定されるとほぼ身動きが取れなくなり、経済的にも厳しく追い込まれることになります。ちなみに、北九州の工藤會はこれで崩壊寸前です。

 ところで、分裂と再分裂後の組員は減少していますが、本来であれば六山に潰されてもおかしくない神戸や任侠が組織を維持している大きな理由はやはり、「山口組」という名称と山菱の代紋を守っているからだと思います。

 それが象徴的だったのは「一和会」との戦争でした。当時、分裂直後は一和会がかなり優勢だったのですが、名前も代紋も捨ててしまったので、シノギができなくなって、結局は山口組の圧勝となりました。

 また、六代目の今後ですが、組長は高山若頭が短期で就任し、そのあとは現在、同じ弘道会で会長を務め、本部では若頭補佐をしている竹内照明さんが就任するものと思われます。世間で言われている弘道会の山口組支配の完成です。

 そして、当局の三つの山口組対策ですが、現場はともかく、警察庁のキャリアなどは本気で彼らを潰そうという方針もあるようで、実はこちらも目が離せないと私は思っています。対暴力団にも、警察内部でも葛藤が続くでしょう。

 と、悠長なことを勝手に解説していたら、とんでもないニュースが飛び込んできました。神戸山口組の中核二次団体・三代目古川組総裁(組長)の古川恵一さんが、六山の関係者の組員に“自動小銃”で撃たれて亡くなったとのことです。

 彼は今年になってから今回を含めて3回も襲われていますし、任侠との分裂のときには、多くの組員がそちらに移籍しています。つまり、真相はまだ不明ですが、先日の襲撃は六山、神戸、任侠の3団体の複雑な関係がありそうです。

 犯人は現在のところ、破門されたとなっていますが、どうも、それが偽装であったということが指摘されています。なぜかといえば、所属する組(さらにその上部組織)の親分などの使用者責任を問われることが多くなっているからです。

 破門や絶縁されていれば、「うちは関係ない。あいつが勝手にやったことだ」となりますが、捜査でそれが偽装であることが明らかになれば、厳しい責任が1次団体の組長や若頭にも課せられる可能性が高いです。

 いずれにせよ、すべての山口組で直参組長が殺されたのは初めてですし、10月にも神戸の組員が二人も殺害されていますので、今後の行動が注目されますし、当局は本気で特定抗争指定暴力団とすることを狙ってくるかもしれません。

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