映画「阿修羅のごとく」の撮影地

 2003年の公開ですから、もう17年も前になりますが、「阿修羅のごとく」の話題です。監督はすでに鬼籍に入られている森田芳光さんで、原作は向田邦子さんでした。彼女の数多くの小説の中でもこの作品はその最高峰とも言われています。

 私はその当時に観ることはなかったのですが、つい最近、プライムビデオで鑑賞することができました。原作を読んでいないので分かったようなことは言えませんが、キャストもそれぞれが素晴らしく、良質の映画に仕上がっていると感じました。

 それで、この映画の場面として何回も出てくるのが写真の場所です。杉並区成田東3丁目で五日市街道からちょっと入ったところです。近隣の皆さんでこの映画をご覧になった方は、「あれ、あすこじゃないか」と思われたでしょう。

 実際、向田邦子さんは区内の久我山と本天沼(ほんあまぬま)に住まわれていたことがあり、原作にはその台詞があるのかどうか分かりませんが、三女(深津絵里さん)の恋人役で登場する中村獅童さんがこの場所で、「いいところすね、杉並。高級住宅地だ」と言っています。

 もしかしたら、向田邦子さんは杉並への思いが強かったのかもしれません。あるいは、その意を受けて、森田監督が重要なロケ地にここを選んだのかもしれません。どちらにしても、区民にとっては嬉しいことですね。

 なお、この映画の8割はセットで撮影されたそうです。であれば、劇中で何回も使われたこの場所はとても気に入っていたのでしょう。ちなみに、左端にブロック塀がありますが、ここに懐かしいたばこの自販機が置かれていました。

 また、奥に伸びる坂道がありますが、この左側は区立公園になっています。そこから撮った深津絵里さんと中村獅童さんの移動シーンとお二人の会話がなかなかほのぼのしていました。それから、右上のお地蔵さんは馬頭観音塔です。

 それにしても、お墓参りのシーンで次女(黒木瞳さん)の夫役の小林薫さんがため息をついて、「女は阿修羅だな」とつぶやく場面はすごく印象的でした。阿修羅の意味は様々あるようですから、皆さんでご判断くださいね。素敵な映画でした。

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