政令指定都市を「特別自治市」へ

 大阪市のことは大阪市の皆さんが決めればいいことですから、今回の都構想への住民投票についてはそれほど関心はありませんでしたが、結果は前回同様、僅差で「大阪市」は存続することになりました(写真背景は大阪市役所)。

 ただ、相当な気合を入れた運動を展開していた大阪&日本維新の会ですから、大阪市や大阪府以外、つまり永田町政局への影響は小さくないでしょう。特に、自民党、公明党(創価学会)、共産党・立憲民主党左派連合のそれぞれの距離感はより微妙になるような気がします。

 もちろん、先のことは分かりませんが、来たるべき衆議院選挙では共産党・立憲民主党左派連合が勢いづくことは間違いないでしょうし、最近までの維新(正確には吉村洋文さん)人気に期待して立候補準備をしている全国の維新総支部長たちはかなりの危機感を持つことになると思います。

 そして、大阪府内(兵庫県も)の公明党候補に対して、自民党や維新がどのような対応をしてくるのかにも注目です。その名を付けた会館まである「常勝関西」の創価学会ですが、現実にはそれを維持することはできなくなっていると聞いています。

 もっとも、これは大阪や関西だけではなく、全国的な傾向のようです。私が住まいしている近くにも、創価学会の小規模会館があるのですが、以前には常駐者がいて、門もいつも開いていましたが、近年では無人になっていることが多いようです。

 また、さらに言えば、創価学会だけではなく、ほかの宗教団体も、政党や政治団体、労働団体も同じように組織人員は減少しています。これは仕方のないことのように感じていますし、歯止めをかける妙策もないようです。時代の流れでしょうか。

 それにしても、大阪のその筋に明るい知人は、「公明党の議員はともかく、学会はほどんど動かなかった」と言っていましたが、前回は強硬に反対していたのですから、いくら応援している公明党が真反対の賛成に協力してくれとお願いしても、なかなか「ハイ、分かりました」とはならなかったのでしょうね。

 さて、前置きが長くなりましたが、今回の都構想は限りなく、大阪府と大阪市の関係を、東京都と23区とのそれに移行するというものでしたので、そのことだけには興味がありました。区議会議員と都議会議員の両方を務めさせていただいた経験もあるからです。

 それで、東京都と23区の位置づけは銀行の本店と支店みたいなものという過去もありましたし、人口比較では約6万7千人の千代田区から約95万人の世田谷区まで同じ立ち位置でいいのかという議論もまったくないわけではありません。

 ただ、今のところは制度を大きく変えようという考え方は多数になっていませんし、少しずつではありますが、都から特別区に権限の移譲がされていることも事実です。ですから、東京23区というある意味、不思議な現状が改変されることは当分間ないでしょう。

 しかし、東京はいいとしても、ほかの道府県とその中にある政令指定都市との関係は大阪府と大阪市とのそれと一緒ですから、多分、何らかの悩みはあるものと思います。例えば私が小学校まで住んでいた横浜市金沢区ですが、ここ選出の地方議員は神奈川県会が2名、横浜市会が5名います。

 問題はよく言われることなのですが、市会議員のほうが同じ選挙区選出の県会議員よりも権限があるというのです。もっと言うと、失礼ながら、政令指定都市内の道府県議員は「何をやっているのかな?」と考えてしまうと、小学校時代の友だちはいつも言っていました。

 だったら、どうすれば良いのかということですが、かなり乱暴な意見なものの、政令指定都市を完全に道府県内のもう一つの道府県と同じ扱いにしてしまえば解決するのではないかと、私は以前から思っていました。こうすると、47都道府県に(仮称)特別自治市20が加わることになります。

 もちろん、名称は「横浜県」とか「札幌道」にはなりませんし、政令指定都市と府県の名称が同じ自治体はややっこしいことになりますので、そのままでいいでしょう。今では国からの通達などは都道府県と政令指定都市がほぼ同様に行われていますし、神奈川県のように、横浜市と川崎市、相模原市を除いたらすごく寂しい県になってしまうとの声も聞こえそうですが、いかがでしょうか?

 なお、今日のタイトルは「特別自治市」となっていますが、この名称についてはもうひと工夫あってもいいかなと思います。いずれにも、「県の中にもう一つの県がある」と揶揄される政令指定都市ですから、実際にそうしてしまえば、とりわけ問題があるとは思えません。

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