壮絶な「金町戦争」~ヤクザvs過激派

 “金町”と言っても、葛飾区のJR金町駅などのそれではなく、ヤクザ組織の「金町一家」のことで、この組織はかつて國粹会の下部団体でしたが、その國粹会が山口組に入り、金町一家もほかの博徒系組織と統合して、現在は「落合金町連合」の2次団体となっています。この連合は六代目山口組の二次団体になりましたので、金町一家は六代目の三次団体ということになります。ややっこしくてすみません。

 それで、通称・山谷と呼ばれている地域(台東区と荒川区の一部)で、1983年に起こった激しい戦いを詳細に描いたルポルタージュが発刊されました。戦争ですから敵はいるわけで、それは過激派とか新左翼とか、警察用語では極左暴力集団と呼ばれている人たちです。そこから、この単行本「ヤクザと過激派が棲む街」のタイトルになったのでしょう。価格は税抜で1800円です。

 また、その過激派ですが、革労協あたりかなと思っていましたが、どうも、特定のセクトの影響力はほとんどなかったようです。私たちの世代ですと、ノンセクト・ラジカルとか黒ヘルとか呼ばれていた面々だったのでしょう。そして、現在でもその活動は継続されているようで、二人の死者を出した当時とは異なっていますが、対立と憎しみの構図は変わっていません。

 ところで、私はこの山谷地区を数年前に尋ねています。今日の写真の背景はそのときに撮ったもので、いわゆる“ドヤ”と呼ばれている簡易旅館が並んでいます。それから、日本三大ドヤ街の残りの二つ、大阪市西成区のあいりん地区(釜ヶ崎)と横浜市中区の寿町にも行っていますが、その規模や雰囲気から圧倒されたのはあいりん地区でした。ちなみに、ここには飛田新地が隣接しています。

 ヤクザ・暴力団の組織は改正暴対法と全国の暴排条例でかなり先細りとなっていますし、過激派・新左翼も一時の激しい闘争はほぼ消滅し、どちらも冬の時代が続く中で息をしているようです。そんな現状で、かつては両者が激しくぶつかった抗争をこの本によって、振り返り、記憶に留めておくことにしました。なお、この著書では「警察」の動きも詳細に記載されていることも興味深いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です