立憲民主党が共産党と統一会派結成か

【4月27日 朝鮮日日新聞 東京築地支局 記者・宇曽八佰】
 衆参の3選挙区で勝利した野党の勢いがここにきて増してきた。参議院広島選挙区と衆議院北海道2区については、自民党の不祥事ではあったが、共産党との連携が功を奏して見事に勝利したし、長野も弔い選挙とはいえ、過去から築いてきた共産党との関係がさらに強化され、圧倒的な数字で兄の無念を果たした。

 いずれの選挙区も立憲民主党代表の枝野幸男氏が共産党との同時登壇を嫌うなどの行動が見られたが、それでも、共産党は耐え忍び、文字どおり、「野党共闘」に徹したことが一つの勝因となったことは間違いないだろう。今後、総選挙に向けて、この傾向はさらに強まっていくと思われる。

 実際、ある選挙区の立憲民主党幹部は次のように語っている。「共産党には嫌悪感があったが、その応援には本当に頭が下がった。ポスターでも、選挙ハガキでも、集会動員でも、我々の要望以上に頑張ってくれた。もちろん、彼ら彼女らも党の司令で動いているのだろうが、本気度がほかの団体とはまったく違った」。

 さらに同党の地方議員の一人は、「うちの県議会レベルで共産党との共闘はありませんが、今回の選挙でびっくりしましたよ。選対主催の街頭演説会も盛り上がりましたが、動員で来てもらっている人たちはありがたいものの、どこか冷めている感じでした。それに比べて共産党と系列の市民団体のそれは熱気ムンムンでした。遠くから見ていましたが、これでは、総支部長(衆議院候補)たちが共産党の支援がのどから手が出るほど欲しくなるのも分かります。自民党と公明党、創価学会のとの関係も同じなのでしょうかね」と自嘲気味に語った。

 一方、共産党との連携を警戒する議員もいる。匿名を条件にインタビューに応じた国民民主党から移籍した関東地方選出の国会議員は、「執行部は間違った方向に党を持って行こうとしている。こんなことを繰り返せば、良識穏健の中間層がどんどん逃げていってしまう。足し算はできても、引き算ができなければ、必ずしっぺ返しを食らうことになる」と肩を落とした。

 また、別のベテラン議員は、「残念ながら立憲民主党では小選挙区で当選できる候補者は限られている。となれば、比例復活目当てで、惜敗率を少しでも上げたい総支部長は何としても共産党の固定票が欲しいという気持ちも理解できるし、私を含めて共産党には前に出てきてもらいたくないが、裏での熱心な応援と票をというのが本音だ」と遠慮気味に話した。

 そして、お互いの本部レベルでは新たな動きがあることが、複数の関係者への取材で明らかになった。それは、解散総選挙前に衆議院だけだが、立憲民主党と日本共産党が統一会派を作るというものだ。今のところ、ごく限られた幹部だけに伝えられているようだが、水面下でその動きは着実に進んでいる。これには参議院は関与せず、あくまでも、総選挙に向けての便宜的な対応と言えそうだ。

 これについて、本紙の記者がある幹部に、「そんなことをしたら、連合が縁を切るのでは?」と投げかけると、「大丈夫だ。長野では共産党とも、連合とも政策協定を結んだが、それによって、連合が離反することはなかった。すでに、旧総評系のいくつかの産別からは暗黙の了解を取り付けている。民間の組合はコロナのこともあって選挙に本腰を入れるのは困難だろう。もともと、官公労系は選挙上手だし、あまり心配はしていない」と胸を張った。

 さらに同党のごく一部の国会議員たちには共産党との合併を目論む勢力も存在するという。これについて、前述の幹部は、「まさか、そんなことはありえない。ただ、党内には共産党との会派結成を超えて、一体化を求めている議員がいるのも事実で、場合によっては、『立憲共産党』が創設される可能性が極めて少ないがあるかもしれない。もちろん、我々もそうならないように、その動きは徹底して抑える」と、今度は伏し目がちに述べた。

 いずれにしても、仮に解散をしなくても任期満了まであと数カ月であり、秋までには必ず衆議院選挙が実施される。それまでにコロナが、ワクチンが、オリパラがどうなるのか、まだまだ見通せない現状の中で、与党、野党ともに待ったなしの戦いを迎える。私たち国民もけっして他人事ではなく、選挙に関心を持って臨んでいきたいものである。文字どおり、これからの日本の命運を左右する選挙になるであろう。

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