自分の思想信条に則して投票します

 「思想信条」という言葉はちょっと大袈裟ですが、地方議員を30年間に渡り務めさせていただきましたので、衆議院選挙の投票日を前に久しぶりに使ってみました。この間、所属した政党は民社党と民主党の二つだけですが、民社党は「民主社会主義」という明確な政治思想がある政党でした。一方、民主党はいくつかの政党が合流したような組織で、はっきりとした考え方はありませんでした。ただ、私もその民主党の看板で2回の都議選を勝たせていただきましたので、今でも感謝を忘れることはありません。

 そして、古いことになりますが、昭和35年、当時の日本社会党から分裂したのが民社党(民主社会党)で、なぜ別れたのかと言えば、日米安全保障条約を認めるか、認めないかということがもっとも大きかったと思います。また、社会党は容共(共産党に一定の親和性を持つ)的であり、民社党は徹底した反共産主義であったことも特徴でした。これは、社会党の支援組織である「総評」と民社党のそれである「同盟」にも色濃く反映されていました。

 ですから、その日本社会党の事実上の後継政党である立憲民主党が日本共産党にすり寄っていくのは仕方のないことかもしれませんし、連合内でも自治労や日教組などは日共系の競合組織が分裂(自治労連や全教)しても、比較的、共産党との共闘には理解を示してきました。報道では「連合は立民と共産との共闘は認めない」みたいな表現を使うことが多いですが、実際には、それは旧・同盟に加盟していた民間労組のことですし、新しく選出された連合会長も異議を唱えていますが、立民候補への推薦を取り消したという話は聞きません。

 さて、昨日から始まった衆議院選挙戦ですが、立憲民主党や日本共産党などのいわゆる野党共闘や野党統一候補が台風の目になるのかどうかが注目されているようです。このとき、叫ばれている理屈として、「野党がバラバラだと、自民党(公明党も)がその結果として有利になってしまう」という決り文句があります。でも、これって少し考えてみれば、かなりおかしな考え方だということが分かります。それはもちろん、共産党の主義主張にあるのですが、自民党が憎いあまり、無視することを決め込んでいます。

 あらためてですが、共産党の思想の根幹には、日米安保破棄、憲法違反の自衛隊解散、立憲君主制(左翼用語そしての「天皇制」)廃止があります。これは共産党や共産主義を勉強すれば分かるのですが、少なくても日本を共産主義国家にするという、彼ら彼女らの究極目標を達成するためには絶対に譲れない事項です。いずれも、日本と日本国民にとっても極めて重要なことですが、共産党は「統一戦線論」に基づいて、上手に立ち回ってきました。

 ここは大切なところですが、現在の局面は共産党のこの論理どおりに進んでいます。とにかく、共産主義者は共産主義国家実現のためには、嘘をついても、適当にはぐらかしても何の問題も感じません。なぜなら、共産主義そのものがそれを認めているからです。立憲民主党の皆さんがそれを知らないのか、知っているのに知らないふりをしているか、私には分かりませんが、ちょっと上から目線で恐縮なものの、「もう少し勉強してくださいね」という世界です。

 また、私は20歳からこの歳まで、投票用紙に自民党やその候補者の名前を書いたことは一度もありません。偉そうですが、「反自民、反共産」を貫いてきました。なので、国民民主党の候補者がいない東京第8区(大部分の杉並区)では、どなたに投票するのか選択肢がなくて困っています。野党では統一候補となりましが、私も当時の民進党の選考にかなり関わっていましたので、大いなる反省を含めて、自分なりに落とし前をつけなければなりません。

 今回の選挙では、自民党を利するという切り口は理解するものの、それによって、日本共産党の統一戦線論がさらに進むことは、上述の安保、自衛隊、皇室と、国の根幹をなすものを破壊する時期が近づいているということでしょう。しかし、少なくても現在の政権政党はこれらについて、しっかり守り、推進していくと立場を明確にしています。公設掲示板に貼られたポスターを見ながら、そんなことを考えていました。そんなことにならないように、私も「清き一票」を投じたいと思います。

 あと、先日の読売新聞に載っていた記事を紹介しておきます。立民と共産党の連立政権が樹立されたとき、「限定的な閣外からの協力」という摩訶不思議な合意がなされたのですが、それに接した民間企業系労組幹部は、「政策が相いれない共産と一緒に政権交代を目指す時点でアウトだ」と指摘したそうです。さらに、「国民民主党の候補者がいない選挙区では、自民党や公明党の候補者を応援する方がましだ」との声があることも伝えています。私もこの声に激しく共感してしまうのです。

【写真】昨日の午後3時過ぎに撮ったものですが、この光景を見て、「選択肢がないな~」と感じました。この選挙区の中選挙区時代は、自民党、公明党、社会党、共産党、民社党と、5人が選出されていました。元に戻してとは言いませんが、各党とも躍動感のある選挙戦をやっていたように覚えています。どちらの制度も私たちが選んだ国会議員が決めたものですから、文句はほぼ等分で上から降ってくるのでしょう。繰り返しになりますが、日本の有権者は現在の政権を再び選ぶことも、立憲民主党&共産党政権に変えることも可能です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です