特捜部が現金給付を買収容疑で立件か

【10月30日 朝鮮日日新聞(略称:朝日新聞) 東京築地支局 記者・宇曽八佰】
 きょうは衆議院選挙戦の最終日だ。各党各候補者が最後のお願いで選挙区を駆け巡り、明日の有権者の審判を待つことになる。今回の選挙報道で特徴的だったのは、比較的与党に近い新聞が獲得議席予想について与党に厳し目であり、その逆に野党の応援団のようなそれは与党有利と報じていることである。

 そして、この12日間、街中は宣伝カーの騒音でやかましかったが、霞が関の検察庁合同庁舎の13階にある東京地検特捜部直告班の照明は深夜早朝も静かに消えることはなかった。主として選挙違反を担当する検事や事務官たちが懸命に各党党首の演説内容やビラの記載を分析していたのだ。事務官が群衆に紛れて駅前などで撮影したビデオもその対象となっている。

 それは一人の中年主婦の特捜への電話で始まった。受けたのは古参事務官だったが、そのやり取りはすぐに担当検事に上がり、現在でも慎重に検討されている模様。彼女は電話口で以下のように語ったそうだ。「この前、◯◯(※)駅の広場の演説を聴いていたら、◯◯(※)党の党首と目が合ったのですが、『あなたに毎月、10万円差し上げますよ』と言うんです。そのとき、思ったんですが、これって買収ではないのでしょうか」と、そのような内容だった様子だ。

 このとき、特捜は別件の捜査で多忙を極め、選挙買収に割ける人員はいなかったが、東京高検、最高検にも報告され、極めて異例のことであるが、慎重に捜査が開始されたのだ。もちろん、立件できない可能性もあるが、一人の女性の素朴な疑問が突きつけられたことに特捜の敏腕検事も、「そうか、そこは盲点だったな。選挙での公約は余程のことがない限り、それが大盤振る舞いだったとしても罪に問えないが、特定の個人に向けて10万あげますと言ったら、それは買収の可能性も出てくるだろう」と思案しているようだ。

 この場合はその場で現金を渡しているのではないが、選挙後の政権政党としてCOVID-19対策の個人給付金が支給されれば、将来を約束した買収という考え方も成り立つだろう。ただ、与野党問わず、財源も明示せずに気前よく10万円単位の給付金を訴えているので、特定政党を狙っての摘発は困難が伴うだろうし、そうかと言って、ほぼすべての政党を捜査対象とすることも現実的ではないと判断している模様だ。どちらにしても、投開票日の直後のガサ入れなどは考えにくい。

 また、本紙が独自に掴んだ情報によると、この主任検事と財務省事務次官に近い幹部は東大法学部の同期で、何らかの連絡を取っている節もあるようだ。実は検察と言えども、その予算は財務省の査定があり、所得税法違反での摘発なども国税庁の協力が必須であるので、過去からその関係はともすると問題になることもあった。いずれにしても、明日の投票日には日本をきちんと守ることができる、嘘をつかない誠実な政党と候補者に清き一票を投じたいものだ。
(※)実際の政党名を出していたようですが、投票に影響するので◯◯とさせていただきました:編集部)

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