先日から2回、登場してもらった友人に再び電話でお伺いしました。通常は私のSNSでの記事の中で、硬めの政治ものは「いいね!」が少ないのですが、検察関連の2回はけっこう多くの皆さんに見ていただけたようです。調子に乗っているわけではありませんが、三度目のお話をお聞きしました。
門脇:あなたのおかげで、私のSNSを見てくれている方が増えたようです。どちらかというと、硬めの政治の話題ですので、少し驚きました。
友人:それは良かったですね。新型肺炎で自粛が続いている中で起こった事件でしたので、誰もが関心が高かったのでしょう。
門脇:ところで、その後の展開ですが、どのように思われているのでしょうか。
友人:まあ、酷いの一言です。賭け麻雀の点数なんてどうでも良いことでが、検察はまったく反省していませんね。
門脇:具体的にはどんなことですか。
友人:私がもっとも怒っているのは、検事総長の稲田伸夫さんの態度です。カメラの前にも出てきませんし、紋切り型のお詫び文を発表しただけですから。失礼ながら、検事総長ってそんなに偉い人なのですかね。
門脇:確かに企業でいえば、副社長か専務が問題を起こしたのですから、当然、社長がマスコミの前に出てきて、謝罪して、きちんと質問にも答えるということですね。
友人:そのとおりです。もうすぐ辞めるから、天下りを意識して顔を晒したくないのでしょう。
門脇:なるほどですね。「謝罪しろ!謝罪しろ!」って、立憲民主党の福山さんや安住さんのようにはなりたくありませんが、検事さんが胸につけている「秋霜烈日」のバッチが泣いているように思います。
友人:ああ、あのバッチですね。でも、自らがそんなことを主張している人たちが、繰り返して恐縮ですが、マスコミに自分たちの都合の良い捜査情報だけを垂れ流しているなんて、どの口が言うのかと思いますよ。比叡山の千日回峰行のお坊さんが使うなら分かりますが、彼ら彼女らは何となく胡散臭いですね。
門脇:そこまで言われるとはなかなか強烈ですね。その一方でマスコミについても文句があるようですが。
友人:こちらも酷いものです。マスコミや立憲民主党は検事総長をちょっとでも批判しましたか。私の知る限り、そんな記者や立民幹部は一人もいません。ひらすら、安倍がーとか、森がーとか叫んでいるだけです。そっちも大いに問題ですが、こんなことでは検察改革なんて夢のまた夢でしょう。
門脇:要するに検察から情報をもらえなくなって困る、あるいは、検察は怖いから政権だけを徹底的に叩くということでしょうか。
友人:おっしゃるとおりです。特に立憲民主党は仮にも野党第一党でしょう。定年延長問題では検察に介入するなと言ったと思ったら、今度は処分が大甘だから厳しく罰せよと、いったいどうなっているのでしょう。もっとも、あまり期待もしていませんが。
門脇:ところで、束ね法案としての国家公務員と検察官の定年延長は今国会では審議しないことになりました。普通に考えれば、秋の臨時国会でとなるのでしょうが、そのあたりの展望はどうでしょうか。
友人:先日も申し上げたように、安倍さんは廃案にしてしまうと思います。彼はもともとこの改正案にはほとんど関心がなかったのです。ああだこうだと言われるのなら、「もう、やめったと!」です。逃げ足はかなり速いですよ。
門脇:しかし、そうなってしまうと、自治労に大きな恩義がある立憲民主党が困ってしまうのでは。私の友だちに役所で働いている人がいるのですが、「民間企業はこれからますます大変になるのに申し訳ありませんが、正直なところ、5年間も定年が伸びて、完全雇用と7割の給料が保証されるのはすごく助かります。それがなくなってしまうのは忍びないです」と言われていました。とても誠実で謙虚の方ですよ。
友人:ですから、安倍さんは意地悪なのです。相手が困ることが大好きなようです。今回の場合はその対象が立憲民主党と自治労でしょう。彼は労組や過激派については過去からかなり勉強しています。
門脇:立憲民主党と自治労はともかく、定年延長を楽しみにしていた大多数の公務員の皆さんはかわいそうですね。
友人:ええ、そうです。ただ、門脇さんの友人が「民間企業の社員さんには申し訳ない」と言われていたその人たち、つまり、サラリーマンたちがこれから民間ではリストラや給与の減額が始まるというとき、「公務員だけが‥」は理解されにくいでしょう。それでなくても、公務員バッシングは効き目が強いですから。
門脇:今になっては詮無いのですが、束ね法案を知らんふりして通したほうが良かったのではないですか。
友人:まったくです。検事の定年延長なんてもともと対決法案ではなかったのです。それをハッシュタグがどうのこうので、勝手に盛り上がってしまい、人徳ゼロの安住さんなんて、「想像できないほどの抵抗をする」と、ヤクザみたいなことを言っていました。公務員の皆さんは恨むんだったら、立憲民主党でしょう。もっとも、自治労が、「私たちは目先の利益より、組合員の待遇向上より、安倍政権を追求する立憲民主党をさらに支持する」と言ったら、それはそれで立派だと思います。
門脇:話題を変えます。安倍総理というと、門閥も豪華で、成蹊出身のぼんぼんというイメージですが。
友人:とんでもありません。あの権謀術数の岸信介さんや佐藤栄作さんの血統ですよ。しかも、長州の出身ですから。でなければ、総理大臣在籍日数が史上最長なんて実現できたはずがありません。ひょっとしたら、悪(ワル)のほうがお人好しより、政治の政界では長生きできるのでしょうか。
門脇:何となく恐ろしくなってしまいました。それにしても、そんなずる賢い安倍さんが国政選挙で連勝連戦なんて、いかに立憲民主党などがだらしないかということですね。
友人:これは本来、大変に残念なことです。ただ、立憲民主党などの幹部の言動を見聞きしていると、あの人たちの限界を感じます。国会やツイッターで発言するたびに猛烈な抗議となりますから。これは国家国民にとっても不幸なことでしょう。彼ら彼女らが「ネトウヨのせいだ!」と嘆く気持ちも理解できます。余談ですが、ツイッターなんて、多くの人々を不幸にするだけです。
門脇:今日もいろいろなお話をお伺いでき、ありがとうございました。また、様々な事情を含めて教えてください。
友人:いつでもお声を掛けていただければ、喜んで。次回は居酒屋さんで一杯やりながらがいいですね。ではまた今度、お会いしましょう。